CASEのE クルマの「電動化」

自動車産業のキーワードとして「CASE」という言葉がありますが、今回は、そのうちのE(=Electric)について考えます。

なお、今回のお題は、自動車の動力源の話です。しばしば並んで語られるカーボンニュートラルの話とは区別して、炭素のことは一旦別に置いて考えることにします。

現在、市場に流通している自動車の原動機は、エンジンか電気モーターかのいずれかです。エンジンは、ガソリン(揮発油)、ディーゼル(軽油)、天然ガスを動力源とし(モータースポーツ・実証実験のレベルでは、水素やバイオマス合成燃料も登場しています。)、電気モーターは、蓄電池、燃料電池(水素)を動力源としており、エンジンのみ、電気モーターのみを積んだ自動車に加えて、両方を積んだハイブリッド車も製作されています。

他方、「電動化」というと、一般的には蓄電池を動力源とする電気モーター搭載車(ハイブリッド車を含む)の製作を意味します。ただ、蓄電池が電力を得る方法にも、回生ブレーキ、プラグイン、太陽光発電パネルとバラエティがあります。技術的にはこれほどの豊富なメニューがあり、どれを取るかは消費者の選択、ひいては各国のエネルギー政策の問題ということになるでしょう。

また、上記の意味での電動化にあたっては、蓄電池の製作・調達、航続距離の伸長、電力の安定的な確保、充電設備の普及、放電による非効率の克服、充電時間の短縮、補助金による製作費用の消費者転嫁軽減、蓄電池のリサイクル問題等政策的に考慮が必要な事項は山積みです。

では、視点を変えて、ミクロな視点で消費者側の立場からは、考慮すべき法律問題にどのようなものがあるでしょうか。

①充電システム付駐車場の駐車契約

②車両の買替と蓄電池のリサイクル

③家庭用充電設備による収益の可否

少し絞り出した感はありますが、考えてみると意外と深い問題に思えてきましたので、個々については、また別の機会に改めて検討したいと思います。

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